なんで看護師になるかって言ったら、人の命を助けたいからって答えると思う。
でも、この1ヶ月間で、そう答える自信がしゅるしゅるを萎んでしもた。
だってな、人を助けるってどういうことなのか、ちゃんと説明できひんねんもん。
正直、人の命を助けることを仕事にしてるんは、最終的にはドクターやねんな。もちろんその過程には、消防士さんとか警察官とか救命士とかいろんな職業があると思うし、看護師も介護師も放射線技師も理学療法士も、みんな間接的に人の命を助けてるねん。でも、最終的に命を扱うんは、ドクターやねんな。
でも、助けるってどういうことなんか、正直分かりません。
病気が治る見込みもなくて、管を通されて身動きもとれんくて、毎日毎日苦しくて痛くて辛い思いして、そんな日々が何日も何日も続いて、「こんな毎日、もう生きたくない」って思って「早く死なしてくれ」っていう患者さんもいる。
でも、ドクターは生かすのが仕事やから、一生懸命延命治療する。(今は尊厳死って考え方も出てきてるけど、基本的にドクターは命を最期まで繋がせたいと思う)
看護師は、何をするべきなんやろうか。
生きる意味も見出せんくて「死にたい」って言う人に向かって、無責任に「頑張って生きて」なんて、そんなん言えるやろうか。
生きて欲しい。でも、そこに「生きる意味」も見つけてあげられへん。患者さんの思いに応えるのが仕事やのに、最後までその願いを聞いてあげられへん。中途半端な気持ちのまま、結局は苦しみの中で亡くなっていく患者さんもおるやろう。その家族は、どんな思いで見送るんやろう。「最期まで辛い思いさせてごめんね」って後悔するかもしれへんし、「少しでも長く生きてくれてありがとう。お疲れ様」って思うかもしれへん。いろんな人がおって、いろんな気持ちがあって、いろんな生き方がある。
助けるって、どういうこと。
きっと、看護師っていうのは、この答えをずっと探していく職業なんやと思う。
「これから先、考えることを辞めたとき、看護師という職業から離れなさい」と、副校長先生が諭してくれたけど、本当にその通りやと思う。
目の前の人を助けるために、どうしたらいいの?
この人を助けるって、どういうことなの?
どんな方法で助けることが、いちばんいいの?
ずっとずっと考えていけるようになりたい。
とりあえず、この1ヶ月で学んだのは、そゆこと。
まっすぐ自分と向き合って、勉強をしていきたいと思います。
来週の実習で、どんなことを学べるのか、楽しみでもあり不安でもありますが、頑張ろう。
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